特徴
船型は、従来42mであった船巾を44mに広げた幅広型とし、従来と同程度のシャロードラフト(浅喫水)を維持しつつ、載荷重量、貨物容積をできる限り大きくとると共に、推進性能、燃費などの面でも改良を行った。
船体中央部に6対の貨物油タンク及び一対のスロッブタンク、後部に居住区および機関室を配置した平甲板船尾機関型となっている。貨物区域は、船側及び船底ともに貨物タンク外側をバラストタンクで防護した二重船殻構造(ダブルハル)となっており、衝突、座礁等に対して油の流出による環境汚染を防ぐための国際規則に対応した貨物槽配置となっている。また、板厚が厚い軟鋼の使用率を上げることで、腐食に対する余裕を増し、船体構造の信頼性を向上させている。
貨物油荷役システムは、貨物油ポンプ3台、貨物油管系統3グループ分割により3種類のカーゴが同時に荷役できるシステムになっている。荷役は、荷役制御室より全て遠隔操作ができるようになっており、荷役作業を迅速かつ容易に行えるように配慮されている。貨物槽には高精度の電気式液面計を装備している。
主機関には低速、超ロングストローク型2サイクルディーゼルエンジン1基を装備し、新翼断面をもった高効率プロペラを採用して一層の低燃費を実現している。また、機関部作業の省力化のために機関室無人化符号(ABS・ACCU)を取得している。
船尾には当社が新規に開発した省エネルギー装置STF(Sanoyas Tandem Fin、特許公開中)を装備し推進性能の向上を図っている。
また、船舶自動識別装置(AIS)や、航行データ記録装置(VDR)をはじめ、最新鋭の航梅・無線装置を搭載している。
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要目
船種: |
原油タンカー |
船籍: |
リベリア |
船主: |
SAN MARKSHIPPING CO. |
総トン数: |
61,991.00 |
重量トン数: |
115,482.00 metric tons
0 |
全長: |
249.00 m |
幅: |
44.00 m |
深さ: |
21.20 m |
夏季乾舷喫水: |
14.80 m |
主機関: |
MAN-B&W 6S60MC |
最大出力: |
18,420 |
航海速力: |
14.70 knots |
船級: |
ABS |
造船所: |
サノヤス・ヒシノ明昌 |
竣工年月日: |
2003年11月 |
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